24時間チャリTシャツ

今日は日テレの24時間テレビ、45回目とのこと。びっくりだね。私が24時間テレビのチャリTシャツを作ったのが2009年だから13年前、32回だったのかな。 関係者が飲み友達だったので、聞かれれば色んなアドバイスをしていた。見積書の見方、編み物の説明、工場に足を運ぶこと、利益の出し方などなど。 そうこうするうちに、前年大トラブルがあり、当該メーカーの対応があまりに酷いという事でこっちにお鉢が回って来た。 Tシャツ作り、全国配送なんてとんでもない手間なのでやりたくなかったが、私の事業部も業績不振だったので仕方無い、やっちまうかと決断。 普段、部下を育てるために、教え、やらせ、指導し、任せるというやり方をしていたが、Tシャツ作り、そんな余裕は無い。難し過ぎるのです。正直言って、私だって出来るかどうか不安だった。 そこで、私の仕事を全て部下に割り振り、「2009年は1月から8月まで私はTシャツに掛かりっ切りになるからよろしく」。 チャリTシャツは、綿100%、国産丸編み、イオン基準クリア、上代1500円、サイズ色別全国配送など結構要求は厳しいので、こちらも生産体制を築くために4社ほどと検討打ち合わせの後、ある東レの子会社と組むことにした。 糸はインド綿、編みは和歌山、染めは大阪、プリントは奈良、縫製は島根、集結倉庫は浦安。そこから毎日全国配送という仕組み。 日テレの売買基本契約書も作ったなあ。各企業にそれぞれの文化があり、擦り合わせが大変だったけど良い勉強。日本企業、テレビ業界、共に遅れているんだよねえ。 そういえば、もっと昔、OPTIONグッズを作らせてもらい、0PTIONラーメンを作った時も東レの社内で揉めたけど、結局3万食作って完売だったな。 1月の編み立てから8月の配送終了まで、まあよく働いた。日テレの担当者を和歌山の工場や奈良のプリント現場に連れて行き、「ねっ、急に言ってもモノは作れないのだから早めに言ってね」と理解いただくのが大事。 デザインはピクサーだったけど、トロい事トロい事。連絡は日テレの事務局→製作部→日本のディズニー→米国のディズニー→ピクサー。返事はその逆回り。勘弁してくれよ、皺寄せが来るのは私の生産現場。 私はディズニーとコンタクトあったので直接やらせて、とお願いするも、それだけは止めて、でした。ピクサーのデザイナー、納期遅れなのに勝手に休みなんか取りやがったけど、何とか間に合わせました。 日々の生産数、出荷数を色別サイズ別に計算する表をエクセルで作って毎日チェック、生産現場と日テレに情報共有。スタッフ用の黒襟、松村・徳光用の特注などサイズ管理も大変。 突如、ピンク増やせ、Sサイズ追加とか、まあ何とかトラブル無しで8月末を迎えたのでした。 作ったのが46万枚、他のメーカーも私が統括して。我ながら大した物だった。和歌山、島根、大阪、奈良の生産現場にも何度も出かけて生産の安定をお願いし、納期遅れも無し。 技術と力を集結して大量のモノを作るという得難い経験をさせてもらった。うーん、懐かしい、今年はどこが作っているかなあ。