ライオンズマンション蒲田

初出　2023. 2. 7　　最終更新　2023. . 　

右側の歩道そばのマンション。

大森、蒲田、糀谷の町工場と職人を撮った「町工場職人群像　松本俊次写真集」を見ていたら、1979年に私たち夫婦が初めて買ったマンションが写っていて驚いた。28歳と25 歳だった。
2000年頃の写真、当時「粋な旋盤、小粋な仕上げ、誰でも出来るミーリング（フライス）」と歌われたそうだが、実は、定時制高校に通っていた私は大船のニコンで旋盤工をしていた。ベンチターレットリース（旋盤）というヤツだった。
その後、大学に入り東レに入社、学生時代から付き合っていた女房と、結婚前に京急蒲田駅前のマンションを買って住んだ。

こんな性格のオレが結婚なんて、まして子供なんて、と思っていたのに、7年も付き合ってみて「コイツとなら何とかなるかな」と思ったんだろうなあ。
駅から徒歩30秒、女房は羽田へ私は日本橋へ通勤したが、結局4年住んで、子供は戸建てで育てたいと、市川の注文住宅に移った。その後、子供が大きくなったので今の建売住宅へ移り、今は孫たちが走り回る。

車も、私の趣味のモータースポーツ、キャンプと家族構成に合わせて6台買い換えたことになる。家と車でずいぶん金使ったけど、折々二人で選択したのだし、今があるのでまあ良かったのかな。

ちょっとググってみたら、41年前に2DK、1300万円で買ったマンションは4年住んで1300 万円で売ったが、今2250万円。これってなんか変だなあ。まあ関係ないけど。
売買契約に署名捺印した後、ビビったなあ。1000万円なんて単位の買い物したこと無い。奨学金の返済、おふくろへの仕送り、ローンの返済。都の相談室へ電話しちゃったよ。色々言ったのだけれど、都の担当者曰く「あのー、契約したんですよね」「はい、しました」馬鹿な俺でした。あれから41年、夫婦で何とか生きて来ました。
女房に写真を見せたら「年明けに見に行こうよ」「そうだねえ、俺たちの出発点だから、今どうなってるか見たいな」。あと10年程、この先何があるか楽しみだ。