また「出来るし良い奴」が亡くなった。

昨夜はO徽章Sさんのお通夜に参列。75歳だからまだ早い。現役だったし、町内会やボーイスカウトなどの世話人をしていたそうで、ずいぶん沢山の人が参列していた。 私は会社のバッジを作ってもらい、その間、誠実で柔軟な人柄と技術力に惹かれていた。下町の粋な小父さんで、楽しく高度な仕事をしていただいた。 こんなバッジでも、どうやって作るか、いかに安くするか、中国生産にするか、様々な試行錯誤と試作の末に出来上がる。 ネクタイやスーツに合わせて色を多くしたが、炭素繊維を使ったり、アクリルを盛ったり、色んな手法を駆使している。 生産現場も見せてもらい、知識経験を増やした。現場を見せたくない職人さんも居るが、Sさんは喜んで案内してくれ、打ち上げに吉原大門近くの蹴飛ばし屋でごちそうになったのは楽しい思い出だ。 お返しに一席設けると、普段のジャンパー姿から律儀にスーツに着替えていらっしゃる。揶揄うと、はにかむ姿が懐かしい。 私の退職時には、酒席で、着物に雪駄は格好良くて憧れる、と言った事を覚えていてくれて、特注の雪駄をプレゼントしてくれた。何事も粋な人だった。 お清めの後、親しかった三人でSさんを忍んで二次会。後は息子さんが継いでいるので、しっかりやってくれるだろう。何か有れば、お手伝いしたいと思う。