cinema33

平成３０年上期（２０１８上期）

月日題名・監督/主演感想

5/25 「ゲティ家の身代金」
リドリー・スコット/ミシェル・ウィリアムズジョン・ポール・ゲティ三世が誘拐された実話を基にしたもの。祖父のJ・ポール・ゲティは身代金を拒否し、三世の母は誘拐犯と祖父との両方と闘いながら三世を奪還する。
正直言って、こんなの映画にする意味があるのかいな。筋もまどろっこしいし、結末も他人任せ。アメリカ人って実録ものに弱いのか。私にはつまらないが。
面白みの一つは車。VWタイプⅡ、フィアット125、ルノー、何かのリムジンなどクラシックな車群は見ていて楽しい。もう一つは、この祖父の財産で作られたのがJ・ポール・ゲティ美術館だということ。栄螺堂を調べていた時、この美術館の螺旋階段に興味を持った。

3/ 2 「麻雀放浪記」
和田誠/真田広之 DVD。和田誠の監督作というので期待したが、出来は悪い。冒頭モノクロ画面だが、焼け跡が奇麗過ぎ。役者も堅いが、坊や哲の真田広之が魅力無い。むしろドサ健役の鹿賀丈史が主役みたいだ。大竹しのぶと加賀まりこの女優陣は若くて奇麗で演技が上手くて吃驚。あれは素なんじゃなかろうか。出目徳の高品格も良いねえ。阿佐田哲也の原作は昔読んだが、小説の方が良い。

　/ 2 「居酒屋兆治」
降旗康男/高倉健 DVD。切ない映画だねえ。まだるっこしいし、高倉健の大根役者ぶりが痛いけれど、大原麗子が良い女だ。オールドをがぶ飲みしていたが、あのサントリーのCMとどちらが早いのか。田中邦衛、伊丹十三、池部良、小松政夫など芸達者が目白押し。大原麗子を巡る高倉健、左とん平、平田満の男三人も面白い。でもピカイチはちあきなおみだな。陽気な北海道女を怪演。山口瞳の原作も読んでみよう。

3/ 1 「駅前旅館」
豊田四郎/森繁久彌 DVD。井伏鱒二の小説『駅前旅館』を読んで気になった。まあ豪華メンバーだねえ。森繁久彌・フランキー堺・伴淳三郎を柱に、藤村有弘など。小料理屋の女将、淡島千景が奇麗で色っぽい。團伊玖磨が音楽を担当していたとは知らなかった。

2/ 4 「嘘八百」
武正晴/中井貴一中井と佐々木蔵之助のW主演。まあ面白い。利休の茶碗を巡って、骨董詐欺師の中井と陶芸家崩れの詐欺師佐々木が、骨董界の重鎮を騙くらかす。
私も陶芸の真似ごとをするし、何でも鑑定団をよく見るので笑えてしまう。二時間弱を楽しんだけれど、いまいちのめり込めなかったのが残念。もっと軽やかな展開にして、しかも深みを持った脚本が欲しいなあ。両主役を始め、役者は芸達者が揃っているのだから。懐かしい小雁、坂田、近藤、それに友近、ほうか、塚地、寺田なんて豪華キャスト。
全般的には許すけれど、終盤に突如出てくるナイフ女の意味が分からない。それとラストの空港で男二人を一人で押さえつけるなんて有り得ない。こういう無作法な脚本がそれまでの喜劇をぶち壊してしまうのだよ。細部まできちんと作り込まないと、詐欺も映画も成り立たないのだ。何とかしてくれい。

月日	題名・監督/主演	感想
5/25	「ゲティ家の身代金」リドリー・スコット/ミシェル・ウィリアムズ	ジョン・ポール・ゲティ三世が誘拐された実話を基にしたもの。祖父のJ・ポール・ゲティは身代金を拒否し、三世の母は誘拐犯と祖父との両方と闘いながら三世を奪還する。正直言って、こんなの映画にする意味があるのかいな。筋もまどろっこしいし、結末も他人任せ。アメリカ人って実録ものに弱いのか。私にはつまらないが。面白みの一つは車。VWタイプⅡ、フィアット125、ルノー、何かのリムジンなどクラシックな車群は見ていて楽しい。もう一つは、この祖父の財産で作られたのがJ・ポール・ゲティ美術館だということ。栄螺堂を調べていた時、この美術館の螺旋階段に興味を持った。
3/ 2	「麻雀放浪記」和田誠/真田広之	DVD。和田誠の監督作というので期待したが、出来は悪い。冒頭モノクロ画面だが、焼け跡が奇麗過ぎ。役者も堅いが、坊や哲の真田広之が魅力無い。むしろドサ健役の鹿賀丈史が主役みたいだ。大竹しのぶと加賀まりこの女優陣は若くて奇麗で演技が上手くて吃驚。あれは素なんじゃなかろうか。出目徳の高品格も良いねえ。阿佐田哲也の原作は昔読んだが、小説の方が良い。
/ 2	「居酒屋兆治」降旗康男/高倉健	DVD。切ない映画だねえ。まだるっこしいし、高倉健の大根役者ぶりが痛いけれど、大原麗子が良い女だ。オールドをがぶ飲みしていたが、あのサントリーのCMとどちらが早いのか。田中邦衛、伊丹十三、池部良、小松政夫など芸達者が目白押し。大原麗子を巡る高倉健、左とん平、平田満の男三人も面白い。でもピカイチはちあきなおみだな。陽気な北海道女を怪演。山口瞳の原作も読んでみよう。
3/ 1	「駅前旅館」豊田四郎/森繁久彌	DVD。井伏鱒二の小説『駅前旅館』を読んで気になった。まあ豪華メンバーだねえ。森繁久彌・フランキー堺・伴淳三郎を柱に、藤村有弘など。小料理屋の女将、淡島千景が奇麗で色っぽい。團伊玖磨が音楽を担当していたとは知らなかった。
2/ 4	「嘘八百」武正晴/中井貴一	中井と佐々木蔵之助のW主演。まあ面白い。利休の茶碗を巡って、骨董詐欺師の中井と陶芸家崩れの詐欺師佐々木が、骨董界の重鎮を騙くらかす。私も陶芸の真似ごとをするし、何でも鑑定団をよく見るので笑えてしまう。二時間弱を楽しんだけれど、いまいちのめり込めなかったのが残念。もっと軽やかな展開にして、しかも深みを持った脚本が欲しいなあ。両主役を始め、役者は芸達者が揃っているのだから。懐かしい小雁、坂田、近藤、それに友近、ほうか、塚地、寺田なんて豪華キャスト。全般的には許すけれど、終盤に突如出てくるナイフ女の意味が分からない。それとラストの空港で男二人を一人で押さえつけるなんて有り得ない。こういう無作法な脚本がそれまでの喜劇をぶち壊してしまうのだよ。細部まできちんと作り込まないと、詐欺も映画も成り立たないのだ。何とかしてくれい。

トップページ