利き酒

酒あれこれ 「真澄きき酒塾」 資料、ファイルを片付けていたら出て来た。塾の終了証、20年前か。酒についての講義と試験があって、蔵見学と試飲はその後。 ふなぐちから汲んだ酒はパチパチと舌の上で柔らかく弾けてすごく旨かった。 それ以降、ますます日本酒が好きになり、縁あって滝野川の酒屋荒とよのコンサルを引き受けることになり、ますます日本酒と酒呑み仲間と親しくなって輪が広がった。酒は良いねえ。 「菊姫」 日本酒に目覚めたのは35年前かな。東レのCIの仕事で、副社長と同行した石川工場からの帰り、「副社長へ」と工場長から渡されたのが新聞紙で包まれた菊姫の一升瓶。副社長に「ワシは飲まんから、君が飲め」と言われて飲んだ菊姫の旨いこと。 一人で一升空けてしまった。金色のタップリとした見かけ、林檎のような芳香、旨く濃厚な味　これが日本酒なんだ、と目を覚まされた。色々探したけれどあまり無く、有っても東京で飲む菊姫は旨かった試しがない。まああれは特別の酒だったかもね。 「剣菱」 50年弱前になるか、学生時代は奨学金とアルバイトの毎日で金が無いから、剣菱でも大ご馳走。四年間学内の寮にお世話になっていたが、部屋で友人と四人で飲んで一升瓶５本転がっていたが、翌日はケロリとしていたから、好きで強かったんだな。 「團伊玖磨」 彼の生き方、考え方が大好きで本はほとんど読んでいる。彼は30歳から飲み始め、45歳で断酒した。その理由が、酔って後輩に説教している自分のみっともなさに愕然としたから。うーん、俺もそういう所があって、自己嫌悪は多々あるし、記憶を無くすのもしょっちゅう。 たぶん悪い事はしてないと思うけど。 金もずいぶん使ったな。銀座が好きで、もちろん安い店だけど何十回タクシーで帰宅したか。飲まなきゃ乗らなきゃ、別荘が買えたかも知れない。 「減量」 入社時60kgだったのが、40年で40kg増えた。退職して、腰は痛いし100kgを超えたのでダイエットのため、ウチ飲みは辞めて外の飲み会だけにした。コロナの所為で外飲みが無くなり、結局禁酒と同じになってしまった。 食事は三食取るが量を半分にして間食を止めるとあら不思議。ぐんぐん痩せて87kgになった。外飲みを再開したら、すぐ2kgくらいは太るけれど、少し食べる量を減らして今88kg前後。 85kgまで落としてゆったり大人飲みで飲むか、團伊玖磨を見習って酒とおさらばするか、考えどきだが、酒は旨いもんなあ。