焼津

19日、焼津グランドホテルの別のテラスで女房の写真を撮っていた時「あれ、この景色は見たことある」。そうだ、広重だ。ググってみたら「東海道五拾三次　由比　薩?峠」だった。奥の富士山、右の松と海、左の崖、そっくりなんだけど、由比かあ。 焼津から同じ海岸線を数十km北東へ進むと由比なので、近いと言えば近いが、やはり富士の麓の土地が遠いかな。 東海道五拾三次は190年ほど前に発刊されたが、歌枕、名所旧跡が散見されて楽しい。広重は実際には旅していないという説もあるが、まあ美しくて楽しければいいんじゃないかな。色んな絵や写真を見て、気に入った場所を訪ねるというのもやろうかな。 歌枕といえば、湯殿山神社を思い出す。芭蕉が「奥の細道」で訪ねたのは330年ほど前。「語られぬ　湯殿にぬらす　袂かな」と詠んだ通り、「語るべからず聞くべからず」と云われる御神体があるのだった 一人で訪れた時、「ああ、この岩の同じ跡を芭蕉も踏んだのか」と感じてしまった。歌枕、名所旧跡は馬鹿にしたものじゃなくて、日本人の文化遺産だなあ。世界遺産なんてものにはされたくないぞ。

-	-	-