67.安達瑤

<安達瑤>
「奈落の花」
安達瑤/講談社文庫/\660
やっつけ仕事だな。エロもアクションも中途半端で、コメディタッチも無い。こんなの書いていては駄目だぞ。
「妖女の誘惑」
安達瑤/角川文庫/\680
事なかれ主義の刑事課長がいまいちキャラ立ちが悪いなあ。セクシャルコメディに成れば良いのだが。
「悪女の囁き」
安達瑤/角川文庫/\680
新シリーズ。事なかれ主義の刑事課長と正義優先のキャリア幹部? 上手くいくかな。
「悪徳探偵」
安達瑤/実業之日本社文庫/\593
気弱なIT企業のサラリーマンが、あくどい会社と町金とヤクザに追い回され、辿り着いたのがまさにブラックな探偵社。そこには凶暴な社長と巨乳のお姉さん達が居た。新たな境地のコメディタッチを目指しているが、真面目過ぎ。
「お・し・お・き」
安達瑤/徳間文庫/\590
うーん、楽しいけれどもただのエロの羅列だけで、つまらない。ストーリーの中にエロがちりばめられていなくては。
「し・た・た・り」
安達瑤/徳間文庫/\590
ビジネスマンエロスの副題有り。かつてメグ・ライアンはラブコメディの女王と言われたが、この本はオヤジのエロコメだ。斜陽ホテルを立て直す中年サラリーマンの、仕事と女性に対する精一杯の努力が悲しく面白い。やはりコメディじゃないと楽しくないな。
「悪同心、吠える」
安達瑤/学研M文庫/\629
普通の時代劇になってしまってつまらん。面白くするには、いまいちキャラが立っていないし、脇役が踊らない。ストーリーもありきたりで、悪漢刑事ほどの凄味が出てないなあ。やはりこの人には時代劇は無理かな。
「ざ・とりぷる」
安達瑤/祥伝社文庫/\600
多重人格者の過去のトラウマが明確になり、超能力研究所や政治まで盛り沢山になってくるのだが、逆にこの作者の激しさやエロさが消えてありきたりの小説になってきたなあ。ご本人たちは良くなったと思っているのだろうか。
「ざ・だぶる」
安達瑤/祥伝社文庫/\600
これも映画にすると面白いが、ヒロインになれるレベルの女優が日本にいないだろうなあ。
「色悪党」
安達瑤/徳間文庫/\590
いじめを受けていたオタクが、ネットトレーディングで金と力を身につけ、復讐をしていくうちに真の幸せを見出していく、というありふれた話だが、まあそれなり面白いけれど再読する気にはなれない。
「危な絵のおんな」
安達瑤/ベスト時代文庫/\657
うーむ、この人には時代劇は無理なのではないだろうか。第一作ではあるけれど、説明文になっていて、キャラが立たない。現代小説と時代小説ではこんなに違うものなのか。

<県警対自衛隊シリーズ>
「サマワの悪魔」
安達瑤/光文社文庫/\600
県警対自衛隊2。オカルトと傭兵と原発破壊を混ぜ合わせて、チャチャッと書いたお手軽本と言えば言い過ぎか。マンネリというか、手慣れたというか、面白くはない。
「友喰い」
安達瑤/光文社文庫/\660
県警対自衛隊の新シリーズ。これは上手い、エロ作家から一流の小説家になったね。

<裏探偵・涼次シリーズ>
「虐牝 裏探偵・涼次X」
安達瑤/光文社文庫/\571
肩の力が抜けた文章、構成。エロさも適度。その分どぎついパワーは無いが。
「盗撮 裏探偵・涼次外伝」
安達瑤/光文社文庫/\540
六つの短編。こりゃ駄目だわ。
「蜜計 裏探偵・涼次W」
安達瑤/光文社文庫/\648
ヤクザの娘について、仕事を請け負った涼次がテロ、政治へと大きな問題に引きずり込まれる。こなれていて面白い。ただし最期の解決ゲームはいただけない。映画の猿真似で唐突でつまらない。
「生贄 裏探偵・涼次U」
安達瑤/光文社文庫/\667
押尾学が死んだ?女性を放置して逃げた事件を題材に、サスペンス&エロスで面白く出来ている。
「餌食 裏探偵・涼次」
安達瑤/光文社文庫/\648
依頼を受けて男女を別れさせる裏探偵シリーズ第一巻。上手く作ってはいるが、必然性のない別ストーリーを挟み込んで水増ししている。エッチで良いのではあるが、キャラクターも中途半端で、バックグラウンドも描かれない。小説として未熟。 手慣れた書き方ではなく、常に新しく面白いエロに挑戦してほしいが。

<内閣裏官房シリーズ>
「侵犯 内閣裏官房」
安達瑤/祥伝社文庫/\780
図書館。先島諸島への中国の侵略とそれを阻止しようとする内閣裏官房。統一教会と銀座の社会も含めてタイムリーだけれど、もう少し短く出来ないかなあ。サスペンス、エンタテインメントに徹するのが良いと思うが、エッチ度は足りないね。
「傾国 内閣裏官房」
安達瑤/祥伝社文庫/\820
図書館。東芝の惨状と原発推進の政府、それに宗教とスパイを絡めて一遍にする。まあタイムリーで上手いものだ。崇徳院、白峰神宮から満洲や辻政信、牟田口廉也それに小泉まで匂わせて盛りだくさんだ。
「政商 内閣裏官房」
安達瑤/祥伝社文庫/\750
図書館。上手いね。竹中平蔵、テンポラリーセンター/パソナ、オリックス、リクルートを混ぜながら、日本を没落させた奴等を成敗する。
舞台が沼田のロックハート城とはびっくり。20年来春と秋にキャンプしている近くだ。上白河レイのエッチ度が低いが、まあエロからサスペンスへ移るのも有りだな、今後の展開が楽しみ。
「内閣裏官房」
安達瑤/祥伝社文庫/\700
図書館。ゾク上がりの陸自特殊作戦群自衛官、上白河レイが内閣官房副長官室に異動となった。安達瑤は面白いキャラを見つけたねえ。そこそこ文章も上手いので引き込まれる。

<悪漢刑事シリーズ>
「悪漢刑事の遺言」
安達瑤/祥伝社文庫/\670
図書館。お手軽に一丁上がりという本だな。モリカケ問題を下敷きに、首相夫人をからかい、適当なエロとバイオレンス。すべてがマンネリ。それも有りだけれど、もう一度初心に帰るのも良いと思うよ。血沸き肉踊り、エロと問題解決に胸躍らせる安達瑤を読みたい。
「洋上の饗宴」上下
安達瑤/祥伝社文庫/\670
新・悪漢刑事シリーズ2。豪華客船に乗り合わせた佐脇が、殺人とテロリストとの戦いに巻き込まれる。設定が作りものっぽくて、佐脇の悪ぶりもいまいち。もうネタ切れかな。
「強欲」
安達瑤/祥伝社文庫/\660
新・悪漢刑事シリーズ。軽快に生き生きと悪く、悪漢刑事が戻って来た。いやらしさと女性の必然性がいまいち。個性的な悪女を立てれば、佐脇のあくどさが生きるのに。
「闇の狙撃手」
安達瑤/祥伝社文庫/\680
手慣れてきて、上手い、面白い。難を言えば、わるデカの悪さが弱まって来たかな。
「生贄の羊」
安達瑤/祥伝社文庫/\690
警視庁へ出向した佐脇が、半グレ集団と対決。慣れて無難で、面白い。
「殺しの口づけ」
安達瑤/祥伝社文庫/\638
佐脇が悪漢刑事になるきっかけとなった元婚約者登場。面白い。
「正義死すべし 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\686
まあいつものパターンで面白い。
「闇の流儀 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\686
なんだか普通の小説になっちまった。悪漢刑事佐脇のパワーが落ち、盟友伊草もチンピラと変わらぬ男に成り下がって、男二人の絆もボロボロ。エロティックな描写は質も量もダウン。安達瑤もこれまでか。
「黒い天使 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\667
腎臓売買・手術に活路を求めるやくざと正体不明の看護婦。そこに絡む悪警官、佐脇。上手くなったねえ、手慣れてきて、エロさとストーリーの面白さがやや薄れて来たのが残念。もっとハチャメチャでいいのではないか。部下の水野やキャスターで愛人のひかり等のキャラクターを書き込むと良いのに。
「隠蔽の代償 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\648
シリーズ第7巻。面白いけれど、マンネリだな。エロのパターンが決まり切ってきたし、話しの展開が見え過ぎ。愛人ひかりとの掛け合いとエロを深めるとか、相棒水野とのバディ小説に特化するとか、展開を拡大してほしいなあ。
「消された過去 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
悪漢刑事シリーズ第六巻。上手くなったんだけれど、荒々しいバイタリティが少し消えて普通の小説に近くなってきたなあ。
「美女消失」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
上手くなったねえ。上手すぎて悪漢刑事佐脇の荒々しさも洗練され過ぎちゃった。もちろん面白いのだけれど。護衛艦の衝突、中国問題、小沢幹事長の訪中など近々の時事問題も素早く取り込んだ手腕は安定している。
「禁断の報酬 悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
パチンコ業界の抗争とマスコミの腐敗に絡んだ佐脇の活躍。面白いけれど、文体とプロットの過激さが弱くなったぞ。
「警官狩り」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
良いです。が、著者がちょっとパターンに慣れすぎたのではないか。悪刑事の佐脇のハチャメチャぶりが温くなってないか。もっと過激に、もっと新しいパターンを開発しなくては。
「悪漢刑事、再び」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
これも面白い、映画にしたい。ストーリーがきちんとしていて、トコトンいやらしい。
「悪漢刑事」
安達瑤/祥伝社文庫/\657
わるデカ。面白い。金や出世には興味なく犯罪者ややくざを食い物にし、女に執着するやり手刑事。部下を殺され、自分を陥れた警察上層部に強烈なカウンターを食らわす。きちんとしたストーリーが描かれていながら、エロチックな場面も容赦なく描写する。こえいう映画を作りたいなあ。

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